分岐点

ここが引き上げどきかな?と思いました。

警察署に出頭してきた。外国人はここで暮らすための許可証がいる。書類不備で更新はできないと言われた。へぇ。という感じ。結果は3月始めに出るのだけど…もぅいいかなぁって。ネチネチ言われたので、エリカさん並に啖呵切って「じゃあもう要りません。」とやりたくなった。やらないけどね…。学生の頃を含めて10年も更新申請でこんなこと続けてきた。その度に早朝から外で並んで何時間も待ったり、各種機関に書類を出してもらうのに駆けずり回ったり、それがまた試験前やら試験中やら…

絶対これだけは!と思っていた大学卒業も果たしたし、現地で資格も取得した。もうこれ以上ここにいる必要ないんじゃない?って感じてる自分がいる。ただ今やってる仕事(といってもボアランティアだが、引き受けた以上責任はある)だけは区切りのいいところまでやって、引き継いでくれる人に渡さなくちゃ。

許可が下りないって警察で言われて、これは日本に帰るオフィシャルな理由になるわって思った。ネガティブですが…とても後ろ向きですが…

書類不備は私が選択した行動の結果だ。でも誰かを責めている自分がいて自己嫌悪に陥る。自分のこの現状はすべて自分が支払うべきツケだから甘んじて支払う、と納得したのに何かが起こるとカンタンにくじけるのか。

あぁあ、こういうときに「なんとかなるって」と思える自分になりたいよ。まったり落ち着きたいときのマリアージュ・フレールの紅茶Grand Bois Cheriに蜂蜜とかしてミルクを加える。でも肩の力が抜けない。ぜんぜん抜けない。なんのために武道やってるんだろ???

よし、これから建築で3年(?けっこう適当。そんなに頑張れない確率のほうが高い。キリがよいというだけ)やってみるかと思って準備始めたとこだったんで余計に宙ぶらりんになってしまった。結局のところ、許可は下りないの?って警察で聞くと3月始めの出頭まで待て、としか返事は返ってこなかった。まるでタロットの逆さ吊り男みたい。

でも同時にこれって本当に帰国の良い機会かもって思う。何の目途も立たないのに、私がいつまでも判断つけられずにズルズルここにいるから。だいたい今までの自分の人生を振り返っても、思い切って出て行かなければいけない状況から抜けられないでいると、ガシャーン!と轟音立ててその状況から吐き出されるようなことになる。結構インパクト強くて、結構負傷する。今回もそれかなぁ…という気がしないでもないの(いつもに比べたら自分は冷静だが。ただの疲れか年の功なのか)。だったら、この機に乗じるのもひとつだよね。著しく主体性に欠けているのがアレだけど。

こういうふうに思うようになってきた理由のひとつは、場にたいするこだわりが薄れてきたからだ。いや、場については物凄くいろいろ考えさせられるのだけど、それがブログを書こうと私に思わせたとこもあるので、こだわってると言えばこだわっているが。自分が今いる「場」という意味において、これは偶発的な結果で執着すべきものではないっていう気がしている。それは、私がどこに居ようと結局やっていることは基本的に同じだからだ。欧州の別の国にいた1年間も基本的に図面描いて、模型作って、パース描いて、延々とリサーチを続け、食料品が尽きたら買い物に行く…アハハ、けっこう寒いかも。でも事実。もちろん環境から受ける影響は大きいけど、その環境はなかなか自分で選び取れるわけではなく、結果的に自分が居るべき場所に居た。振り返ってそう感じる。

今の生活はいままでで一番自分自身に近い生活環境になってきたと思っているので(天井からぶらさがっているのが裸電球であっても)、それが崩れるのは割り切れない思いがある。でも、この先もっと自分が思う生活環境を実現できる可能性もないわけではないよね。